置き忘れたもの

しまい込むのを
躊躇い

あまりにも
大切すぎた

すぐそばで
みつめていたかった...

一度であったもの

と

もう一度出会う

どんな意味が
あるのだろう...

一度目では

隠すことなど
できぬ未熟さを

再びの出会いは

何
教えるのか...

あの日に
置き忘れた

あの日
仕舞い忘れた

そこから

はじまるドラマ...

喜劇

君は女神

ボクはピエロ

朝を愛し
昼に溺れ

夜を泣きぬれる...

生と
死と

この世に
生まれたからには

さけることかなわぬ
いのちの終わり

喜びと
悲しみ

刹那と
永遠

こころが
そっと

求めているのは...

it

時として

それは風

そしてそれは

追い風とは限らぬ

苦しいほどの
向かい風に

こころが悲鳴

あげることもある...

時として

それは雨

しとやかに
こころ濡らす

そんな
柔らかなあめ

あらば

身も心も
ずぶぬれの豪雨に

さいなまれることも...

時には

それは陽だまり

うららかな
春の日差しにもにた

小春日和...

猫も
くるっとくつろぎ

毛並み光らせる...

時に

それは

それってなあに

明け方前...

見つめる瞳

愛で
あふれるこころ

あらわす...

ふと

悲しみ
のぞくのは

生きるゆえ？

みちあふれ
かわす口づけ

そっと
君の
こころごと

抱きしめてしまいたい...

乾いた身体
そっと湿らせ

君の吐息
かんじて

ゆるやかに
ひらいてゆく

夜明けへ...

見つめているのは

まぎれもない

このとき...

ことり...

ことことこと

くつくつくつ

しっかり煮込んで

あつあつシチュー

ことこと

くつくつ

具材もとろけて

すべてが栄養

となーる

できたてシチュー

おいしくお皿に

そそいだならば

ことり

ことり...

人数分テーブルに

おいてゆく

ことり

ことり...

今日の食卓

お皿はひとつ

ことり...