2018年8月31日金曜日

夜の雨


命のしらべ

命は
時として

音たてて
その存在

あらわにする...

それは
夕刻時

突然なりだした
雷の

そして
それからまもなく

降り出した
雨音...

そのまにも

最後見つめる蝉たちが

夏の名残

醸してる...

命が
ここにあること

命が
キミに

つらい毎日のなか
見せてくれる

眩しい微笑み...

暑さ和らぐ
九月の

懐かしいよな

虫の声...

雷鳴轟く

地の果てから
空の彼方から

うなりごえ響かせ...

ぽつり

ぽつり

降り出す雨は

音たてて
命を濡らす...

風が吹き

木々たちが揺れ

予期せぬ雨に 
人々は

建物まで走る...

強い風に
流れる雲

夜の闇が
この街

包み出す...

風雨は
ランダムに

弱く
強く

時折

激しさ増して...






騒音


部屋に

音までも

切なく響く...

大きな車

大きな音

させては

縦横無尽に

行き来する...

ちいさな

膝小僧抱え

ある日の少年

途方にくれる...

意味さえ持たず

ただ

そこで

いのち

刻む音に

包まれる...





反射光


涙は
かなしい色

映す...

切なく
ほろり

滴るような

あなたの涙は

真珠の煌めき...

おちた雫は

海へと還る...

やわらかい
海のさざめき...

蒼くひかる
水面に浮かぶ

金色の翼...








wind week


日曜日の夜

吹く風は

癒やしの力
存分に含む...

月曜日の朝

見上げる空は

真新しい風
そっといでる...

火曜日に

道草したいと
遊んだ風は

少しばかり
悪戯なる

やや強風...

水曜日

午後の
吹き渡る風の匂いは


装いはじめてる...

木曜日

もくもくと過ごし

金曜日には

透明な姿した
妖精が空ゆく...

土曜日の朝は

少し
遅くに起きよう...

風便り

ふうふう
ふわり

きみにも届いたかい...






2018年8月30日木曜日

誕生日は別の顔...・前編


上尾孝

明日の零時に
20歳の誕生日

孝は
誰がどうみても
バリバリの優等生タイプ

言うなれば
文武両道

お勉強だけあらず
どっこいスポーツにも
長けている

そうなると
読者の皆様は
ルックスに期待されることだろう

ルックス?

八頭身のキリリとした目元
鼻筋が通り
口元は優しさを醸し出す...

んな馬鹿な?

そんな
絵に描いたような
人間離れした男が居るのか?

そう思ったあなたは
正しくもあり間違ってもいる...

上尾孝は
ずっと長いこと
眠っていた

19歳のあるときから
眠りこけ
起きることはなかった...

此処は
そう
孝の夢の中...

夢見続ける孝は
あと七日で
誕生日を迎える

晴ればれしい筈の
成人の日...

廻りで見守る人々は
複雑な面持ちである

誰もに愛されてた筈の孝が
何故に
こんな状態に陥って居るのか

誰も
知る由がなかった...

孝は
夢を見る

長い
長い間

眠る
夢を見る...

未来を孝は
キリリとした瞳で
見据えていた

眠って居るのに?
見えるのか?

疑問に思うことだろう

世の中には
閉ざしたほうが
わかるときもあるのだ

七不思議
八起き

その証として
孝には
すべてが見えていた

この先の未来
これからの人類

まるで
なにか約束をした

それを
守るかのように
夢を見始めた

その夢のなかで
すべてを知るのだ...

孝が
選ばれた人間だというのは
作者の贔屓目だけに止まらず
神様の出した課題
クリアしてゆく孝の
これからの春に...

眠りはじめて一年

外には
小さな
白い妖精が舞う

一面
白く染まった
汚れなき世界...

銀世界が
未来を照らす?

孝の
これからを
暗示しているかのように...


エピローグ

カウントダウン開始
誕生日迄あと五日

孝が
まるでいまにも
起きてきそうな感じがして
孝の家族を始めとして
孝にはじめてできたガールフレンドも
期待寄せている...

その度に
悲しい裏切りに
胸をうちひしがれて
途方もない現実に
打ちのめされる...

五日
誕生日まで
あと100時間余り...

孝が
深く眠りについてから
毎日毎夜
思うことがあった

明日の朝には
普通に目覚めて
前みたいに
明るい屈託のない笑顔
輝かせて
挨拶交わせるのでは?

母親は
ほんとにそうなるならば
わたしの命はあげてもいい
それくらい願って止まない...

なのに?

脆くも崩れ去る
儚い夢...

次の日になっても
また一晩過ぎても
朝の挨拶は
聴こえてこなかった...

夢が壊れる...

皮肉なことに
孝の周りのひとの夢が
壊れてゆく...

正にそんなとき
当の孝は
夢の中...

夢を叶えて
夢現...

眠りながらにして
色々な世界
見ていた

世界に限らず

懐かしき友を
懐かしき恩師を

胸焦がした
初恋のひとを...

次から次へ
懐かしの
顔、顔、顔...

でも
話したくて
口を開けてみても
声は空を切っていた...

声は出ない
なぜか...

眠りのなか
今日も
一日終わる...

そして
明日の朝には
幾ばくかの期待胸に抱き
願いをかける
周りのひとたち...

そんな日が続く

誕生日に
一体何が
待ち受けて居るのか

どうしてその日が
誕生日なのか

実は
孝を襲うのは
過酷な現実

とはいえ
孝は
夢を見る
なにも知らずに...

いい夢見なよ
今は...

そんな風に
風が吹いていった...











サヤカゼ


ときめき運ぶ
夜のサヤカゼ

秋の入り口
通る前に

透き通ってゆく
キミの心...

苦しみ
悩み
何かにおびえ

それでもキミは
真実を失うことがない...

悲しい時には
ブルーを纏う

嬉しい時には
YELLOW YELLOW

キミは知っているね

世界に溢れた
素敵の可能性

青い空に
白く棚引く雲

自然と触れる
それだけで

心が
喜びうたうよ...

しあわせになるため
生まれてくるんだ

きっと
きっと...

気づいた時に
はじまる

新たなる道...

命あるキミ
命あるボク

歩き続ける...

サヤカゼ
受けて

サヤカゼを...






たわむれ...


時という
船に

のる魚...

砕け散るよな
岩肌ゴツゴツ

時には

しなだれる若芽に
尾をとられる...

ひたひた流れる

平等なるとき...

魚のボクは
餌を探して

船を出す...

まぁボクが
魚である限り

船はいらないんだけど...

ボクが船に
乗るときは

漁師の腕に
屈する時...

波しぶきかかる
防波堤に

一羽の鴎が
物思う...

時という
船の旅人は

ボクという
魚と...






2018年8月29日水曜日

夢追う理由


傷を負うため


追うわけじゃない

身の丈合わない
夢に焦がれ

皮肉な現実に
ぶち当たっても


負うための

夢ではない...

夢の翼
広げる

小さな希望
沸き起こる

不安の波も...

傷つき
倒れた

その場所には

夢の余韻

残ってゆく...

線路沿いに
咲いて

風受ける

なもない花のように...

いつか

架線の工事始まり

ブルドーザーに
浚われてゆく前に

せめて

安全な場所へ
移したい...

叶わぬならば

その種蒔いて

未来に咲かせたい...

夢は

傷負うため

みるのではない...





無題...


今日というひに
光さしたら

心がふわり
目覚めてゆく

明日の夕刻
雨音包めば

こころはそっと
ゆだねてく...

なけない蝉が
空をみる

泣かないキミが
うなだれる

何故だろか

赤蜻蛉が
列をなしてる...

昼の真ん中

やわらかく包む
ヒノヒカリ

変わらないものなど
どこにもない


訳知り顔の
キミの背中

あの日よりも
細くなった...

変わらないものなど
なにひとつありはしない


語る背中は

それでも

一目で
キミだとわかる...

遠く
時を経たいまも

変わりゆく街並み

かわるがわる
移り住む人々

空ゆく
飛行機の航路さえ

かわってゆく...


降ってきたよ

近くのひとの
声がして

慌てて
洗濯物取り込んだら

日が照り始めた

滑稽な話...

変わらないもの
あるとしたら

走る意味



滲むように

曖昧...







キャンディボール


許される時の

揺るぎない語らい...

穏やかな
日差しやぶり

降り出す雨

滴る雫が
光を帯びて

ひたひた

おつる...

失いながら

なくしながら

命見つける旅を

誰のためでもなく...

その命は

呼吸する...

少し疲れたね

キミが
吐息を漏らす

空から落ちてくる
キャンディボール

美しくて
泣けてくる...

あぁ
そうだね

大分疲れたね...

やわらかく
キミの吐息

感じてる...






2018年8月28日火曜日

コンビ二の怪...


とある
田舎のコンビニ

平和を
絵に描いたような

平凡な
町にたつお店...

しかし
このところ

少し奇怪なことが
続いていた

深夜のコンビニに
突然鳴り出す

電話...

ひとり
作業していたスタッフは

事務所へと走る

待たせることなく
受話器をとった...

お待たせいたしました
お電話ありがとうございます
佐藤が承ります

深夜に不似合いな
元気過ぎる声で
電話にでた...

もしもし

おうかがいしたいのですが

そちらのお店に
コンタクトレンズの洗浄液は
ありますか?

佐藤と名乗ったスタッフは
昨日
雑貨として入荷済みと
かくにんしていたので

はい
取り扱っております

すぐに答えた...

電話の主は

わかりました
ありがとうございます

愛想よく
お礼を告げ

電話を切った...

スタッフの佐藤は
そそくさと事務所をでて

すぐに確認しようと
売り場へと急ぐ...

コンタクト洗浄液のある場所を
見つけた

洗浄液のあるはずの場所を...

そこには
洗浄液はなかった

単品カードはあったが
昨日仕入れた洗浄液は
ひとつもなかった...

おかしいな

ひとつならわかるけど
たしか昨日
ふたつ入ってきた筈なのに...

通常ならば
そんなにすぐに
売れることはないんだけど...

首をかしげる佐藤

もしも
さっきのひとが買いに来たら
どうしよう...

記憶に頼らず
すぐに確認すべきだったか...

同じチェーンのお店に
仕入れにいきたくても
いまはひとりだし...

はぁ

いつもより憂鬱な深夜を
佐藤は送るはめになった...

しかし
何事もなく
時間は過ぎ...

朝のコンビニには
少しずつひとが
入り始めていた...

佐藤は
勤務を終え

事務所で
朝食をとっていた

冷やし中華を食べ
デザートにてをかけたとき

トゥルーゥルー

電話がなった...

朝はコンビニは
ふたり体制である

スタッフのひとりが
電話をとった

はい
もしもし

おおざっぱに受け答える...

はい
今確認してきます
お待ちください

受話器を
保留にするのも忘れ
佐藤に

佐藤さん
昨日
コンタクトの洗浄液売りましたか?

佐藤は
問合せが
昨夜の人だと確信した

品物があるかの
問合せは受けたよ

スタッフは
  
その洗浄液が
不良品だったって

とりかえてほしいそうだよ

佐藤は
なにがなんだかわからない

とりかえるもなにも
ひとつも買いにも
来なかったのだから...

まあ
買いに来たら
品物はなかったわけだから

とても困ったことに
なったであろうが...

佐藤はスタッフに
受話器が保留になってないこと
注意して

かわるよ


電話にでた...

もしもし
お電話かわりました
佐藤ともうします

電話のむこうの声は
予想に反して
昨夜の女のひとではなかった...

すぐに
違うとわかるダミ声が

昨日お昼に
コンタクト洗浄液買ったんだけど

蓋を開けてあるように見えるから...

気持ち悪いから
取り換えてほしいんだけど

佐藤は
すぐにお詫びし

ただいまその商品は
品切れ中でして...

少し不機嫌に

お待ちいただく訳にはいかないでしょうか...

ダミ声の男は

いつ入るのか

とたずねる...

佐藤は
仕入れが
すぐにあるかは把握してない

申し訳ありませんが
担当のものから
折り返しお電話差し上げますので
お電話番号をいただけますか...

手際よくメモをとり

失礼します

と受話器をおいた...

佐藤は

まだ帰れそうにないな


デザートを
恨めしげにみた

勤務を終えても
責任はついてまわる

中堅どころにあたる佐藤は
同僚の雑貨担当者に
連絡しなくてはならない

そこに
もうひとりの朝のスタッフが
やってきた

いま
御客さまが

コンタクトの洗浄液ほしい

とおみえになってて...

確認したところ
品切れしてるみたいだから
そうお伝えしたら

昨日佐藤というひとが
あるっていってた


すこし怒ってます...

佐藤は

洗浄液に呪われてるのか?

大きく溜め息ついた...

なんで
いつもはめったに売れない洗浄液が
こんなに必要とされるんだ?

仕入れの怖さを
難しさを
痛感した...










神秘纏えば


例えば?

神秘の仮面

神様と
繋がってる

そう感じる時
ある...

ふとした街角

電車のなか

空席みつめて

神秘
と言う仮面...

誰もが
いつか

素顔の上に

神秘を纏う...

それがいつかは

神のみぞ
知る...

神秘
しることが

しあわせへと
通じるかは

わからぬ話...

何も
知らない

そのままも

また...






それでも心は


流れる季節
真ん中の

切ない気持ち

あなたおもう...

微かな温もり

僅かな希望

ゆらめくこころ...

隅っこにおいやった
後悔の念

引っ張りだしては

溜め息つく...

静かなる
夜明け

鳥の声...


ひとたび

こころはうたう...





月光季



やわらかい
思いで

しまい込んだ...

息をする


ひとつ

ふたつ

ゆるやかな

記憶の
行く末...

曖昧に
みえる

時系列...

穏やかさ
とは

何だろう

こころ
平穏に

ならしながら

月を
夜をこえて



なおも
輝く


みてる...

太陽



共演...

照りつける
日差し

情熱の
太陽

月は

淑やかなる
ひかり

放つ...






2018年8月27日月曜日

光の一日



焦がれる

朝は

薄い
グレーに

包まれる...

黒く
変化してゆくか

白に
近づくか


惑わせる...

昼は

まばゆい光

浴びている...

ひかりの瞬き

ひかりの彩

明るさを
憎むなかれ


開かれる

夕刻は

切なく
心のドア

開く...

優しい
ピュアオレンジ

目に焼き付くような

橙...

憂鬱さえも

友として...


薄紅色の夢に

墜ちるまで...





限りの中で


夜空が終わる

高く消えゆく
星たちの声

ひかりもたらす

橙のひ...

この空は
限りなく続く



大地の呼吸は
まぎれもなく
永遠のものだ

と...

一つの命に
終わりがくること

知っていながら

それでも
明日も明後日も

きっとまだ
時間は残されている



当たり前のように
朝を過ごして

いつものように...

限り
しりつつ

限りを
知らない...

朝の
眩しい木漏れ日

昼間の
煌めく太陽


瞬く星

いつまでも
どこまでも

そんな錯覚

途方もないことに...

限り
感じる

限界までを...


夢みて


目覚めることの
しあわせ

隣で笑う
キミがいることの
奇跡...

どうしようもない時の
流れのなか

生まれたことを...

ひとつの

命...






2018年8月26日日曜日

夕暮れ水辺


夕暮れに
置き忘れた

こころ残り...

今日の営み
振り返れば

ああ

やり残したこと

ああ

ほろほろり...

夕暮れに
こころ映して

さらりと
吹き付ける風に

託してみた...

どこからか聞こえてくる
宴の賑わい

ここから

滔々と流れる
大河の如く

日々送る...

時として

退屈
司い

一度社会に交われば

その責任

背中に背負う...

重ねた歴史の
重みに

小さく

息吐く...

流れわたる
岸辺には

木々たちが
日をあび

揺れている...

季節彩る
可憐な花を

キミの姿に
そっと重ねて...

水は時折

ゴツゴツと
岩にぶつかり

否応なく
揺れ惑う...

それでも
また

流れゆく

滞ることのない
生の証...

水辺に
光が

反射している...





思い出はピュア


過去
悔やんで

まえが見えない...

過去
に捕らわれ

未来を嘆く...

優しい陽射しさえも
鬱陶しく

感じるくらい...

でも
思い出は

心の琴線

そっと揺らす...

あなたの
優しい計らいが

いつもボク

勇気づけてくれた...

あなたが
笑って

まるで
美しいソプラノ

奏で...

ボクは
ひとつ

またひとつ

しあわせ感じた...


見上げれば

雲ひとつなき...

あなたがくれた
心の青空に

地平
はえずるように

這いつくばって
生きてたボクも

穏やかに
和らいだ...

こころの糸

ぴんと張り詰めた
緊張の連続

そっと揺れる

花の薫り...

いつも
いつでも

はなやいでゆく
思い出たち...

やわやわ

やわり

ふわっと

ほら

あなたの微笑み

今も感じてる...







チュンチュチュンチュ

親子が通る

チュンチュチュチュチュ

雛鳥甘える

小さくとも
ふくよかな姿は

親鳥の与える
愛情の証

チュンチュチュチュチュ

チュンチュチュン

なんとも
ユーモラスに

鳴くではないか

遠い昔
兄が

木から落下した
弱った雛に

スポイトで
餌あげて

お世話していた...

そんな

こころ温まるエピソード
おもいだす

時として...

チュンチュチュンチュ

チュチュチュ

かわいい雀

チュチュチュチュ

電線に
一列にとまった

規則ただしく

仲むつまじく...






約束の木


林檎の木の下

ひっそりと

一つの墓標
たっている...

遠く
都会へと出て行った

いつか帰る

と約束交わした

林檎の木の下...

少女は
恋人信じて

待ち続けた...

都会に出た
少女の恋人は

都会の空気に
染まりゆく...

待っている


ほっぺた赤くして

微笑みくれた
幼なじみを

忘れるわけなど
なかったけれど

月日は
坦々

すぎてゆく...

そうして
年を重ねて

待つことしか
できなかった

あの日の少女...

恋人は
年とって

故郷へと
かえってきた

そうして
林檎の木の下

墓標を見つける...

刻まれた名前に
蘇る

あかく頬染めた

あの日の

恋人...








2018年8月25日土曜日

さらば夏雪


暑くて
ヒートオーバー


スクラップ

灼熱太陽の

容赦なき洗礼...

かき氷ほおばり


潤した...

見る間にとけゆく
淡い雪

夏雪...

気がつけば
辛子色の時

待ち受ける...

鮮やかなる
木々の色づき

ほのかにかおるは

秋の風...

秋桜
咲き誇る

公園...






永遠のレシピ


永遠に
未完成

とわに
試されるためだけに

それは
存在している...

何度も
何度も

改良しつつも

これで完璧

という垣根がないのが

試作品の醍醐味...

完成すること
夢見ながらも

永遠に
試されるためだけの

レシピ...






こころは願う


美しい空

爽やかにかわる
風の色

高くを飛ぶ
飛行機

八月終わりの賑わい

肌で感じて...

音もなく
閉じてゆく

ひとつの季節

静かに
幕開ける

彩りの秋...

キミの毎日が

穏やかな優しさで
包まれますように

願うこころ...






2018年8月24日金曜日

はかりごと


はかり

渦巻く

そこここに...

今も息づく
数々のもくろみ

神様のたくらみ?

一体我らは
どこへと

向かっているのか...

風に
聞いてみたって

ドコフク...



慮る

推し量る...

やわらぐ命

やすらぐ場所

記憶のなかに

探してる...

かなたゆく
はかりごとは

さ迷うように
漂う...

少し青ざめた
鳥の行く先

北へと向かうのか

遥か最果ての...

奏でるように
鳴いている

それは

遠い
時のしらべ...

突風に
羽とられ

それでも

それでも...





終夏に想う...


くたびれた
白いTシャツ

洗い晒しのジーンズ

日に焼けた
素肌もまだ

冷めやらぬ...

ひかる
太陽に順応して

滴った汗...

時は流れ
めぐる

捲る
ページに

瀬音やすらぐ
永遠のもり

杜...

季節
ほどけゆく夏

陽炎の記憶は

薄らぐことなく
いまだ鮮明

まぶしかった季節...






あった丸...


かくかく

かくばった

毎日との葛藤

とげとげ

痛み苦しみ

チクチク

そのなか

まるを探す...

朝昇る
おひさま

部屋の
デンキ

まん丸に凝らした

きみのめ

くりくり

くり...






2018年8月23日木曜日

尊い一滴


いのち
みつめる日びの

当たり前に

なれてしまう...

そんな
優しい

憂鬱のなか

星が
ふっと瞬くとき

そのときだけ
おちる

雫集め

優しい涙作り出す
天使の計らいを

健気な
尊いものだと思い

潤い
もたらせた

奇跡の一滴を...

それは
途方もない長い年月

かけて集められた

星の一瞬

滴る雫...







循環


薄れてゆく

夏のあこがれ

呼んでいるのは

秋のススキか...

そのまた向こうに
見え隠れしてる

白い冬の

小さな姿...

ゆっくり

ゆっくりと

待っている...






2018年8月22日水曜日

フルーツ&ベジタブル


真っ赤に熟れた
かわいいトマト

緑元気な
苦いゴーヤ

みずみずしい
水分たっぷり

でっかい西瓜...

昔のひとは
知っている

栄養詰まった
甘い無花果...

ほのかに香るは

秋色に化粧した
まだ初物

梨登場...

続くは

肉厚柔らかな
柿の実

粒が揃った
葡萄の均衡...

フルーツバスケット

さぁ
どれがいいかな

とれたて
熟れたて

かおる...

家族寝込んだら
林檎すりおろし

スプーンで
げんきになあれ

優しい味わい...





猫のいる丘


猫のいる風景...

やわらかな丸み
帯びたからだ

いっそうまるめて

こちら
みている...

すぐにきみは

夢のなか...

ひげ

時おり
ピクピクさせて

安心しきって
小さく鳴いた声...

あまりにも可愛くて

思わず
その顔に

指先触れる...

きみは

突然
爪をだすから

あわてて


引っ込める...

猫ねむる
いつもの風景...

きみは今日も

眠る

ねむる...

鋭い
爪隠し

やわらかな

日差しにいだかれて...







解けてゆく


剥がれてゆく
ガラクタ

大切が顔を出す...

こんなにいらない

そう思った...

気持ちの中に
こんなに愛しい心

隠れてた...

たったひとり
たたかった日々

孤独に震えた夜

無駄にはしまいと

奮い立たせる...

閉じてゆく
開けない夜の魔法

乱雑に見えた
こころの仕組みも

いつしか
緻密なる趣...

頑なに縛った
結び目も

小さなキッカケで

するするる

ゆるやかにほどけゆく...

開けない夜は

もう来ない...





2018年8月21日火曜日

千の鳥


千鳥よ

はばたくならば
千の風に

飛び立つならば
あえて

嵐の晩に...

ゆたゆた

危なげな足取り

強風に取られる

羽...

もたついて

イラついて

それでも
ゆくんだな

空ある限り...

はばたくならば

千の風

つかまえる...





明日は大切なひ

キミの明日を

信じてる...


孤独な太陽


それは
青ざめた空よりも

あおく

そして
透き通った海よりも

透明...

浮かんだ色は
行き場をなくし

懐かしささえ

巻き起こる...

果てしなく


果てのない
透明

手にする

夢の途中...

それは祈り

そして

赤く染まる

孤独な太陽...

知らん顔で
過ぎる

寂しささえ

忘れたふりで...






大きな一歩


一歩
一歩

確実な足取り
歩いてゆく

毎日の

少し
後ずさり

怖じ気づいた
歩幅...

震える心
隠さずに

小さく歩
進めれば

それでいい...

一歩

一歩...





振り向けない...


ごめんよ

力が遠く


放たれる
光はうつろ...

ぼくは
大切ななにか

失うのだろうか...

道々

背中
押してくれた

きみの存在

甘えたボクを

戒めた...

一抹のさみしさ
残し

流れた砂時計...

反対に
向けても

時は
かえらない...





2018年8月20日月曜日

枯れ葉は見せる


からから

回る風車

風は
少しずつ冷たさ

含み始める...

やわらかく
穏やかさ

与えてくれるひかり

太陽は

心地よい温もり

感じさせる...

落ち葉が

からり

と落ちる

からからから

と音たてて

道の上踊る...

子犬が
木の葉にじゃれつくような

仕草見せる...

落ちてなお

わびさびうたう

枯れ葉かな...






季節の終焉


空泳ぐ風

海渡る雲

懐かしい
一年ぶりの秋の匂い

漂い始めた

朝の空気...

できたてパンの
芳醇な香りに包まれ

淹れたて珈琲には

氷は使わずホットで...

朝方
しとしと降っていた

雨はあがり

太陽が

少し遅めに目覚める...

少しずつ
弱まってゆく

蝉の声...





振り返らずに


かなしみ果てぬ

よろこびすがる

道すがら出会う

場面たちの不思議に

かなしみ慣れぬ

よろこび消えぬ...

こころ小さく
灯すように

かなしみに出会う...

そして

よろこびに深く

気づいてゆく...



すすめ...









2018年8月19日日曜日

わたしの道


アンドロード

もうひとつの
道が

あなたの
隣で

密やかに

目覚めた...

あなたが日向
選ぶなら

そっと日陰を

静かにわたる...

あなたが
海へと漕ぎ出すならば

小さく揺られる

木の葉のふねに...

あなたが
険しい山のぼるなら

荒野に

ひっそりと咲いて...






光の中で


風に
木々が揺れる

日の光が
反射する

さわざわ

ざわめく...

ゆらりと
漂って

今日も
汽車を出す

蒸気をあげて...

木々が
囁くように

揺れる...

ひかりは

世界を照らし...






2018年8月18日土曜日

夏の終わりに想う...


八月終わりの
おぼろな心

真夏
謳歌し

果ててゆく蝉...

まばらに感じる
人波は揺れ


翳して

指先見つめる...

小さく揺らぐ
ひかりのわ

キミの
無邪気な笑顔

おもう...

ああ

秋はもう

すぐそこ...

静かにながれる
虫の声

きいている...






グッドモーニング


何気ない日常

やわらかな
優しさに

包まれる

何気ない

キミとの語らい...

ふんわり



撫でてゆく...

何気ない

ある晴れた

土曜日...

大切な

何かが

目覚めとげる...

これから

そう

はじまる

何気ない

いつもと
一見変わらぬ



朝...






2018年8月17日金曜日

宝探し...


できる限り
早く

できるだけ
スマートに...

夜明けに見つけた
地図の端くれ

探し続けてた
憧れ

おちてくる...

遠い未来の
永遠の最中

駆け上がる
天使の梯子

自由になるを
手に入れ

そうして

それよりも
大切な何かに

目覚める...

できるだけ
早く

できる限り
鮮やかな切り口で...

曇り空の
午後

窓辺に
もたれながら...






共鳴


ほんの少しの
こころづかいが

ぬくもるこころ

育ててゆく...

誰かに砕いた
心尽くしは

木霊して

連鎖してゆく...

つながる
未来の行く先

照らしてゆく...

こころ

そっと伝える...

こころが

そっとこたえて

こころと心

響きあう...





記憶の街


薄く
淡く

さも儚げなる

その記憶...

とある街

記憶の存在で
生き続ける...

人呼んで

記憶の眠る街...

今日も街は
沢山の

記憶の流れの中...

朝を過ごし
昼前

ふと
憎悪の記憶

さまよいこんできた...

街は
苦しげに

うめき声あげ

壊れそうなほどの
突風吹いた...

その様子

少し離れて
見守るめが

涙の雫で
きらりと光った...

そのものは


救いたい



街の苦しみ
拭ってあげたい



そんな風に

自分が
何ものなのかもわからずに

忠誠と同情

そして

少なからぬ
懺悔を含む

心もちで...






2018年8月16日木曜日

永遠の分裂



今朝

ひとつ

永遠の雫

ボクと共に
目覚め

眩い光

映し出す...

手のひら

翳してみたら

雫は分裂...

ひとつが

ふたつに...






キャンディーワーズ


キャンディーみたいに
コロコロ踊る

甘い言葉の
可愛さ...

アイスキャンディーの如く

あつい心に

とけてゆく...

色とりどり
彩り豊かな

ドロップの共演...

そうだね

あなたは

爽やかさ残す

涼しげなる
ミントキャンディー...

言葉の
余韻に

酔いしれる...






変わらぬ憧れ


ノルマに怯える
毎日の

ちっぽけなる
悩みのかけら...

快楽の
先の痛み

優越の
前の葛藤...

ひとときの
流れの奥

残されたるのは

憧れ...

淡く
抱いたそれは

底さえ知らず

ただ
ただ

やわらかい存在...

涼しさ纏う
強い風に

身をさらし

この世界の

隅で息する...





崩壊...


壊れてゆく

粉々の
微塵の如く...

街は
明日を知らない

理想の明日
掲げてはいるが

街は
明日を

まだ知らぬ...

ただただ
赦せないのは

己の愚かさゆえ

恵み
恵まれ

自然に育まれた
この機会さえ

うまく
きちりと

生かせぬまま

壊れゆく

ばらばら...





2018年8月15日水曜日

夏の終りに...


色めいて
七色のパラソル

雨の雫に
濡れたなら

虹架ける...

真っ赤に染まる
夕焼け空は

明日を
約束している...

庭の木々たち

所狭しと生い茂る
似て非なる果実...

檸檬
ポンカン
夏蜜柑

無花果は
甘い匂い

漂わせる...

仕事への道

トンボの大群と
遭遇

危うく
当たりそうになりながら

くねくね

と進む...


なくしそうな

そんなときは

あなたが描いた
絵葉書の

元気な野菜たち

思い出す...

ひとこと

言葉そえて
送ってくれた

あなたの
顔...





光宿るところ

思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 思い通りに なることなど この世に 数えるほどしかない... 思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 感じる 育てる やり遂げる 無限に 永遠に... 思い通りに なら...