それ

それには
決してかたちがない

そして

それは
ひとみには映らない...

やわらかく
切なく
限りない優しさ

あふれさせては

また
実体のないあやうさで...

だから
尚更

ボクの興味
唆る

それは
なに？

それは...

誰もが知ってる

けど

誰にも見えない

のに

誰もが知っている

かたちのない
それは

こころ...

浮き彫り

鮮やかに
切り開く

あでやかな
切り口

見せつけ...

模様は

浮き彫りとなる...

ささやかに

笑む

せめて

こころは...

変わりゆく世界

今日というひに
光さしたら

心
ふわり

目覚めゆく...

明日の夕刻
雨音包めば

こころ
そっと

ゆだねてく...

泣けない猫が
空をみる

泣かないキミが
うなだれる

何故だろか

赤蜻蛉が
列をなしてる...

昼の真ん中

やわらかく包む
ヒノヒカリ...

変わらないものなど
どこにもない

と
訳知り顔の
キミの背中

あの日よりも
細くなった...

変わらないものなど
なにひとつありはしない

と
語る背中は

それでも

一目で
キミだとわかる...

遠く
時を経たいまも

変わりゆく
街並み...

かわるがわる
移り住む人々

空ゆく
飛行機の航路さえ

かわってゆく...

雨
降ってきたよ

近くのひとの
声がして

慌てて
洗濯物取り込んだら

日が照り始めた

滑稽な話...

変わらないもの
あるとしたら

走る意味

は

滲むように
曖昧...

ささやき

地の
果てまでも

海の
底深くまでも

墜ちてゆく

それさえ

受け入れられるほどに...

君の手に触れた
その一瞬に

淡々と
過ごした日々に

別れを...

キミは
見たこともない世界に

二人でいこう

と誘う

昨日と
今日の

入れ替わりさえも

さして
区別のできぬ

そんな日々...

地の
果てまでも

海底
深く沈むことも

墜ちてもいい

と...

星夜

星
降る夜

あなたの写真
見つめ

過ぎ去りし日々に
想いを馳せる...

あなたと
わたしは

当然のごとく
出会い

幸いにも
近しい場所

歩いてきた...

あなたの優しさ

あなたの奥深さ

幾たびか
こころ救われた
ことでしょう...

ここで

ひとつのひかり

星へと還る

還る...