愛しいキミへ

悲しみの目
ふせないで

喜びの芽
摘まないで

あの日
あの時
あの場所で

見つけた

戸惑いの花...

あれから

胸襲う悲しみ

胸伝う喜び

幾つものこころ

覚えてきた...

悲しみの目
ふせないで

喜びの芽
摘み取らないで...

今日まで
持ち続けた

憧れ

戸惑いの日々

愛しい

ひとへと...

今、再生

通りすがり

の、さよなら

言葉の奥

で、ジレンマと出会う...

月の匂い

やわらかなひかり

不安渦巻く

地球...

優しいのは

だれ？

大地

を、しっかりと

踏みしめ

そら

ぼんやり

仰ぎ見る...

こころは
どこにあるのか

と

いつかあなたに

訊ねてみた...

あなたは
宇宙

あなたは
銀河

こころの有り様

は

大地

を、ぐぐっと踏み締め

空

を、ふんわり見つめてる...

こころの声

と対話した

ひとつの塊

それは

遠き日の

二人のこころ...

引き裂かれた

哀しみは

遠い記憶...

今

ふたたび

巡り会う喜び

赤子の産声...

こころ

見つめて

生きてみる...

月花

砂漠に咲く

月の花

囁く声

小さく響く...

俯くボク
に

どうして
そんなに

優しく...

青く
翳る

見事なまで
の意識の中

近づいた
気がして

そして

遠くなりゆく...

遠くにあった憧れ

は

砂漠の中のオアシス...

朝物語

空と海

が出会う彼方

朝の煌めき

の中

キミの舟

浮かべて...

若きひのような

燃える目

は何映す

美しい夜明け

ようよう白んでゆく

自転車で
牛乳屋さん

カタコト走り去る...

海に浮かべた

あの日の小瓶

遠くかなた

もう一度

舟をだそう...

軈て

空と

海と

が混じり合う

そんな

物語

はじまる...

まえぶれ...

そっと

心寄せて

そっと

かおり嗅いで

そっと

それに包まれる...

そんな

至福に浸るとき

だれかの目

気にせず

だれに

遠慮もなく

僕らは

やわらかな心地

で寛ぐ...

それは

夢かもしれない

が

それは

幻の如き

優しい時...

いつか

それの正体

に気づき始める

夢じゃない

まぼろしじゃない

美しい

夜刻...

それは

やってくる

やってくる...