2018年8月26日日曜日

約束の木


林檎の木の下

ひっそりと

一つの墓標
たっている...

遠く
都会へと出て行った

いつか帰る

と約束交わした

林檎の木の下...

少女は
恋人信じて

待ち続けた...

都会に出た
少女の恋人は

都会の空気に
染まりゆく...

待っている


ほっぺた赤くして

微笑みくれた
幼なじみを

忘れるわけなど
なかったけれど

月日は
坦々

すぎてゆく...

そうして
年を重ねて

待つことしか
できなかった

あの日の少女...

恋人は
年とって

故郷へと
かえってきた

そうして
林檎の木の下

墓標を見つける...

刻まれた名前に
蘇る

あかく頬染めた

あの日の

恋人...








2018年8月25日土曜日

さらば夏雪


暑くて
ヒートオーバー


スクラップ

灼熱太陽の

容赦なき洗礼...

かき氷ほおばり


潤した...

見る間にとけゆく
淡い雪

夏雪...

気がつけば
辛子色の時

待ち受ける...

鮮やかなる
木々の色づき

ほのかにかおるは

秋の風...

秋桜
咲き誇る

公園...






永遠のレシピ


永遠に
未完成

とわに
試されるためだけに

それは
存在している...

何度も
何度も

改良しつつも

これで完璧

という垣根がないのが

試作品の醍醐味...

完成すること
夢見ながらも

永遠に
試されるためだけの

レシピ...






こころは願う


美しい空

爽やかにかわる
風の色

高くを飛ぶ
飛行機

八月終わりの賑わい

肌で感じて...

音もなく
閉じてゆく

ひとつの季節

静かに
幕開ける

彩りの秋...

キミの毎日が

穏やかな優しさで
包まれますように

願うこころ...






2018年8月24日金曜日

はかりごと


はかり

渦巻く

そこここに...

今も息づく
数々のもくろみ

神様のたくらみ?

一体我らは
どこへと

向かっているのか...

風に
聞いてみたって

ドコフク...



慮る

推し量る...

やわらぐ命

やすらぐ場所

記憶のなかに

探してる...

かなたゆく
はかりごとは

さ迷うように
漂う...

少し青ざめた
鳥の行く先

北へと向かうのか

遥か最果ての...

奏でるように
鳴いている

それは

遠い
時のしらべ...

突風に
羽とられ

それでも

それでも...





光宿るところ

思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 思い通りに なることなど この世に 数えるほどしかない... 思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 感じる 育てる やり遂げる 無限に 永遠に... 思い通りに なら...