2018年9月1日土曜日

誕生日は別の顔...・後編


誕生日が来た

孝は
ベッドの上
目覚めていた...

普通に

むかえるかのように

まぶしく
目を細めて...

しかし
孝は気づく
足が動かないことに...

まるで硬直した
カチコチの膝

目覚めたばかりの孝は
不思議そうにみている...

まるで
自分に
降りかかる災難とは
気づかぬ体で...

暫く
ベッドの上
眠り続けた余韻と
さまよう朝...

先生の回診が
孝を
本当の意味で
目覚めさせる

先生は
躊躇いがちに言った...

もう
歩けるようには
ならないでしょう...

長い間
動かさず
寝たきりだったため
筋肉が硬直しています

さらに
かなり筋肉も減っていて
立って支える力は
ないと思います...

孝は
過酷な現実に
打ちのめされた...

それでも
一縷の望みを

リハビリという
試練にかける...

足を曲げる
それだけのこと

今は
だがそれが
とても難しく

そしてかなりの痛み
孝のからだに与える...

曲げた足を伸ばす

それさえも
普通なら
なんの意識なくしている動作...

孝は
文字通り

一歩から
いちから
始めること
余儀なくされた...

一歩が
遠く
遠く...

恋人は
付き添い
こころ
勇気づけてくれた

母は
献身的に看護を...

支えを感じて
焦りを感じて

誕生日から
また
はじめる

いきるための
生まれ変わるための
リハビリ...

目を覚ました孝に
与えられた

目を覚まして
はじめに口に含んだ

冷たい水が
びっくりするほど美味しかった...

目を覚まして
世界の色を

素晴らしいこの星で
命が輝いている...

そして
孝は明日も
一歩の為に
リハビリを続ける


恨むこともなく...






2018年8月31日金曜日

夜の雨


命のしらべ

命は
時として

音たてて
その存在

あらわにする...

それは
夕刻時

突然なりだした
雷の

そして
それからまもなく

降り出した
雨音...

そのまにも

最後見つめる蝉たちが

夏の名残

醸してる...

命が
ここにあること

命が
キミに

つらい毎日のなか
見せてくれる

眩しい微笑み...

暑さ和らぐ
九月の

懐かしいよな

虫の声...

雷鳴轟く

地の果てから
空の彼方から

うなりごえ響かせ...

ぽつり

ぽつり

降り出す雨は

音たてて
命を濡らす...

風が吹き

木々たちが揺れ

予期せぬ雨に 
人々は

建物まで走る...

強い風に
流れる雲

夜の闇が
この街

包み出す...

風雨は
ランダムに

弱く
強く

時折

激しさ増して...






騒音


部屋に

音までも

切なく響く...

大きな車

大きな音

させては

縦横無尽に

行き来する...

ちいさな

膝小僧抱え

ある日の少年

途方にくれる...

意味さえ持たず

ただ

そこで

いのち

刻む音に

包まれる...





反射光


涙は
かなしい色

映す...

切なく
ほろり

滴るような

あなたの涙は

真珠の煌めき...

おちた雫は

海へと還る...

やわらかい
海のさざめき...

蒼くひかる
水面に浮かぶ

金色の翼...








wind week


日曜日の夜

吹く風は

癒やしの力
存分に含む...

月曜日の朝

見上げる空は

真新しい風
そっといでる...

火曜日に

道草したいと
遊んだ風は

少しばかり
悪戯なる

やや強風...

水曜日

午後の
吹き渡る風の匂いは


装いはじめてる...

木曜日

もくもくと過ごし

金曜日には

透明な姿した
妖精が空ゆく...

土曜日の朝は

少し
遅くに起きよう...

風便り

ふうふう
ふわり

きみにも届いたかい...






光宿るところ

思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 思い通りに なることなど この世に 数えるほどしかない... 思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 感じる 育てる やり遂げる 無限に 永遠に... 思い通りに なら...