チョークの願い

黒板の
白い文字が
呟いた

チョークの粉
ほろほろ

教えて欲しいのは
こんな方程式ではない...

こんがらかった
人生に

優しい問いかけ

優しいコタエ

白い粉々
さらさら...

優しさ

優しさ

とりつかれたかのように
優しさだけ
求める...

チョークで
大きく書いたのは

「重」

重なって
重み増して

優しい気持ちも
重なることで

じんわりと
伝わってゆく

重ね合わせて...

uzu..

記憶のなかの

渦に

飲まれてゆく...

こころ
さらけ出しては

無防備に
くしゃみする...

記憶
呼び覚ます

渦のような
螺旋

行き渡る...

美しく
つまれた

渦高き
こころの機微...

今朝は
どうしてだろう

渦に
すっぽり

包まれたくて...

そうして

ボクは

いま

渦のなか...

Re:無題

今でも
思い出す

君と歩いた
あの道

君と話した
近所の公園...

君は
ぼくよりすこし早く
恋をしていた

僕は
ひにひに
大人びてゆく

そんな
君のこと

すこし不思議に
見つめていたっけ...

ある日

なにをしてるの？

何気なく聞いたら

君は

黄昏てる...

あとでわかった

君の好きな
女の子が

遠くの街
引っ越すことが...

小さな胸の
恋心

だけど
大人びてみえた

君の精一杯...

もう
会えなくなるなんて

失恋よりも
もしかしたら...

慰めたくて
声にしようとしたけど

漸く
口にできたのは

友達になろう

君は
訝しげに僕を見て

僕の真剣さを
笑った...

あれから
時は流れたけれど

友達から
親友に
昇格したね

いつも
待ち合わせた公園には

今日も
オレンジ色の
夕日が沈む...

僕らが
歩いた道

てらす...

見つけたもの

奇跡
信じなくては
いきてはいけない

そう
ポツリ
呟く...

今
ここで
いきてることが

奇跡なんだ

この世に
生受けて

この世で
命燃やす

やりとげられない
夢さえ

奇跡なんだ

キミが歩いた
そのあとには

きらきら
涙の雫
散りばめられ

キミの軌跡
かたる...

やりきれない夜
数え

希望の月明かり
みつけた...

包まれていたい

青く光る

月の雫に...

通り過ぎる青...

喜び
何度
噛みしめても

かなしみ
ブルーに心
染めてゆくけど

透きとおるような
かなしみ

を...

カラダ
空気に透かせ

薄いブルー
纏う...

喜び
は
笑顔つくる

かなしみ
は
ブルーに切なく
透きとおる...

お日様に
透かせた

カラダ流れる
血潮

喜び
は

ずっと
覚えておきたいもの

かなしみ
は

通り過ぎて
ブルーに透きとおる...

赤

青

青...