帰宅してから
とても
とても
空腹なことに気がついた
ボクは
悩み悩んで
ランチの女性に電話...
ボクからしたのは
はじめてのことだ
プル~
プルル~
程なくして
電話に彼女が出る
ボクは
急に込み上げて
あろうことか
泣き出してしまう
嗚咽...
涙と鼻水で
グチャグチャな顔を
痛む手で拭う
やっとの思いで
出た言葉
お腹空いてる
ペコペコだ...
彼女は
少し考えて
ランチでなくてもいいの?
ご一緒しても?
いつもの店で待ってます
そういいながら
ボクは
もう
家を飛び出していた...
ボクは
彼女より先に
行きつけのお店についていた
思えば
いつも彼女は
ボクのこと
この店のカウンターの隅で
待っていた
ボクは
いつも彼女が座り
本を読んでいた場所に
腰かける
何から話そうか
考えてから
ふと笑ってしまう
何から?
なにも話せない
考えあぐねてると
彼女が現れた
彼女ははじめて
いつもひっつめてる髪の毛
下ろしていた
眼鏡も
コンタクトにしていた
いつもと感じが違う...
ボクは
キミ
綺麗だったんだね
彼女は
面食らった表情で
ありがとう
あなたは
めが腫れて
涙のあと?
今迄...
今までで
一番格好悪い
でも
でも...
わたしは
あなたが
あなたが...
ポロリ
伝う涙が
言おうとしてる
ごめん
ボクは
待たせたね...
そして
キミは
また
髪の毛束ねて
眼鏡の日常
待ってる
キミが
駆けてくるのを
見つめてる
待ってる
雨の
降り頻るなか
傘を差して
待ってる
夕暮れの
セツナイ時間を
キミ色に
染め上げて
待ってる
待ってる
勇気をくれた
キミ
キミだけを...

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