2019年4月3日水曜日

月の紅い夜2


ボクは
いま迄も

ひとりで暮らし 
ひとりで朝食とり
ひとりで新聞よみ
ひとりで電車に乗り込む

ひとりで
そんなことにも
慣れていた       

だが
ランチの時は
ひとりではなかった

ボクは
ある女性と
平日のランチの時間
過ごしていた

その女性に
恋心?

わからない

だけど
物心ついた時から
ひとりで生きてきた
ボクには
大切なひとである
ということは 
確かだった...

ボクは
雨に打たれていた  

ボクは
ひとり濡れていた 

ボクは...

途方に暮れるとは
こういうことなのだ

改めて
感じていた 

出口のない
迷路よりも
怖いではないか

知らない場所

知らない場所?

いったいここは
何処なんだ?

今更の問いに
声が聞こえた

聞こえた?

気がした...  

そんなわけ
ないのに

そんなわけ
ないのに...

ひとり

なのに...?

歩こう...

小一時間
立ち尽くして  
漸くそこに
考えが及んだ

トボトボ
歩き出す 

オズオズ
怯えた目
精一杯見開いて

暗い
夜の闇を
ひとりゆく...




0 件のコメント:

コメントを投稿

光宿るところ

思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 思い通りに なることなど この世に 数えるほどしかない... 思い通りに ならないことに ありがとうを言おう 感じる 育てる やり遂げる 無限に 永遠に... 思い通りに なら...