2019年5月10日金曜日

大地を生きる・後編


寒がりな君が風邪ひいた。
ボクは熱心に看病。
君は
なんだかとても苦しんで・・
どうしていいか
わからない。
医者?
言葉の話せぬ
患者。
辛さを伝えられないだろう。
ボクだけが
わかる。
ボクも同じ苦しみ 
味わおう。
うつして貰おう。
君の苦しみは
ボクの苦しみ。
でもそれじゃ
看病する人
いなくなる・・
無理か。

君の風邪は日毎に
悪くなるばかり。
ボクはおろおろ
するのが関の山。
看病疲れでうたた寝
してると
夢をみた。
何年も共にした
愛猫ラッキー。
夢枕に立ち
何か言いたげ
ラッキー?
そこに神様?らしき人。
「実は
お前は今ラッキーと
暮らしておる。
そしてラッキーは
もう長くはない。
残された僅かな時間
お前にラッキーとの
時間として与えることにした。
ラッキーは
お前が思うより
お前を心配しておった
だから
大地に戻ると
決めたのじゃ。
無駄にするでないぞ。
その溢れる愛情を。」

にゃーん・・
泣いたラッキーの
声で目覚める。
現実に戻る。
だけど?
君はラッキーなのかい?
寒がり。
猫舌。
青い瞳。
追いかける
のは
ボクだけ。

はじめて
ラッキーと重なる。
ラッキー
ラッキー
愛しくて抱きしめたくて
もっと早くにわかっていたなら
してあげたいこと
沢山あった。
だけど
いまできることは
君を見送ることだけ。
そう
あの日のように・・
君はボクの
相棒さ。
天と地と別れても
変わらぬ
まま・・

君が静かに眠るように
天国へと旅立ってから
ボクは
「大地を生きる」
そう決めた。
強く
逞しく
生きる。
それが
あたり前ではない
有難いこと
と今では
身に沁みてる・・
ラッキーに感謝だ。
言葉に出来ぬほど・・
ボクは
そうさ
大地を生きる。
天へと昇る日まで。
君を
抱きしめながら・・





ラッキー。。

実際何年も共に暮らした
相棒です。

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